2: 「花」

 

先日パーティーの帰りに、会場に飾ってあった豪華な生け花を小分けにして

持たせてもらった。

照れながら花束をもって電車に乗った。そこで予想もしなかった光景にぶつかった。

電車を降りるときに入り口からどっと乗り込んでくる人々が、私の持っている花束を

よけながら入ってくるのである。老若男女に関わりなく、みんなが避けてくれる。

若者もいかつい顔の男性も、同じように体をよじってくれる。

普段花束を持って大衆の中にいくことなどないから余計に驚いた。

「花」が持つ人間独特の観念が人々をそのような行動にはしらせるのだろうが、

不景気や競争でクタクタになっているはずの人々の心に、

花はその存在価値を十分発揮した。

最近ではサロンの内装もお客様のために様々な工夫がある。

だが、お店に花を飾ることで、人々の心がこんなにもかわることを

推察させたことか改革の嵐のなかで商業ベースに乗った改装も

技術向上も必要だがそこに来るお客さまは人間である。

人間のもっている本質的な部分への配慮も決して疎かにしてはならない。

日常のなんでもないことに、ときには目をむけることも案外お店の好印象

を創るのかもしれない。

 

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柴崎裕志 しばさきひろし
美容室アクト代表